ENIGMA Semi-Fullの主な特徴
フルコンタイプENIGMA ノーマルECUに変わってエンジンを制御します。
ENIGMA Semi-Fullはフルコン設定では難しく面倒な「エンジン始動設定」や
「アイドリング安定化設定」などをノーマルECUに行わせ、それ以外を全て
コントロールする新しいタイプのセミフルコンタイプのENIGMAです。
真夏や真冬と言った極端な季節でも始動からアイドリングコントロールまでをノーマルECUに行わせる事で簡単に使え、燃料噴射や点火時期等は全てENIGMAで
設定してコントロールしますので純正ECUの性能や補正の制約から解放され全て自由に設定ができます。各種補正機能もENIGMAでコントロールします。
※ENIGMA Semi-Fullは、フルコンの様な動作をするサブコンです。ノーマルのECUが必要です。
ギガ・イグニッションコントロール機能ファイヤーブースター内蔵
セミフルに搭載されている独自の点火システム(ファイヤーブースター)は点火コイルの1次側抵抗値がノーマルより
大幅に低い1〜2Ωのハイパワーコイルでも直動が可能です。
空燃比計表示機能 モンキー125(JB03), Dax125, スーパーカブC125(JA58), ハンターカブCT125(JA65) のみ表示
JB03モンキー125以降のHONDAモデル(モンキー125(JB03), Dax125, スーパーカブC125(JA58), ハンターカブCT125(JA65))には、高性能新型ECUには従来のナローO2センサーではなくO2LAFセンサーが採用されています。
このナローO2センサーは理論空燃比14.7に対して単純に「濃い」か「薄い」かしか計測が出来ませんでしたが、O2LAFセンサーは空燃比そのものを測ることが出来ます。
このO2LAFセンサーの空燃比をスマホやPC上に表示させる事が出来ます。この空燃比計を使用して様々なセッティングを行えます。
燃料噴射量や噴射タイミングを自分で設定可能
従来のサブコンでは、燃料はECUの噴射している量に対して増量/減量を行っていましたが、燃料噴射はノーマルECUの噴射量に関係なくENIGMA Semi-Fullが独自に行います。
レース等での使用では、よりきめ細かな燃料噴射制御が必要とされるので、燃料設定は、スロットルポジション(5%毎)とエンジン回転(250回転毎)で細かに制御できます。
また、アクセルオフ時の燃料量は別に設定することができ、アフターファイアーの防止などにも役立ちます。
噴射タイミングを設定することができるため、ベストなタイミングでの噴射終了を指定できます。
気化時間を長く取る事も可能なので低速域でのパワーUP等に有効な設定も可能。また、大きく増量出来るため高回転時に「インジェクターが吹きっぱなし」になった場合、重大な故障の原因になります。そのため「インジェクターの噴射率表示機能」を追加しました。
使用率はスマホやPC画面でいつでも確認できます。
(インジェクターの噴射率は98〜100%になると重大な故障の原因になります。ご注意下さい。)
※燃料MAPには当社オリジナルMAPが入力済みですので、取り付けた状態でエンジン始動可能です。
このMAPを変更する等してセッティング作業に有用に使えます。
点火時期の変更、及びドエルタイムの変更
全ての点火タイミングをフルコン同様にMAPに書き込む「プロモード」を使い設定します。
ドエルタイムの変更も可能ですので、ビックコイルなどの本来の性能を引き出すことができます。
また、点火マップを作るのに自信が無い方はノーマル点火時期に対して、進角/遅角設定ができる「イージーモード」に切り替えて使用する事も可能です。ノーマル点火時期をベースに「変更したい所だけ」書き込むMAPです。点火時期はスロットルポジションとエンジン回転で細かに制御できます。
※プロモード点火MAPには、当社オリジナルデータ入力済みです。このMAP変更する等してセッティング作業に有用に使えます。
リアルタイムMAP切り替え機能
ENIGMA内部に異なる2つのMAPを内蔵できます。
(点火MAP/燃料MAP/レブリミット回転数/その他のセットが2つ格納可能)
手元に切り替えスイッチ(別売)を取り付ければ走行中に瞬時に切り替えることが可能です。
この機能を使えば、セッティング時に違う設定のMAPを走行しながら切り替えて確認〜評価レース時に最高速重視MAPと立ち上がり、重視MAPを切り替えてアドバンテージを稼いだり、
ツーリング時の直線道路や長い下り坂等で燃費重視MAPに切り替えて燃料をセーブしたり、エンジンに負荷が掛かる位のパワーモードMAPを作っておき、ココ一発の時に使う等
アイディア次第で色々な使い方が出来ます。
各種補正機能
アイドル回転時の燃料増量/減量、インジェクターの無効噴射時間設定、
エンジン温度による燃料噴射量の補正、
点火時期のエンジン温度補正、
吸気温度による燃料噴射量の補正、ドエルタイム補正、加速増量補正、
加速ポンプ補正
各種補正機能があります。
点火制御は2モード
「イージーモード」はノーマル点火時期に対し進角/遅角が設定出来ます。
「プロモード」はフルコン同様に点火MAPを1から製作します。入力した点火時期がそのまま実行されます。
点火MAPは幾つでも保存可能です。
エンジン回転(500回転毎)とアクセル開度(5%毎)に設定可能。
お客様が作られたMAPはスマートフォンやパソコンの中にいくつでも保存可能です。
スマートフォンアプリを使えばMAPの切り替えやその場でセッティングなども簡単に行えます。
「イージーモード」はノーマル点火時期に対し進角/遅角が設定出来ます。進角(遅角)させたいエンジン回転/アクセル開度箇所をMAPに入力することで今まで出来なかった点火時期の変更が簡単に行えます。入力値は、進角(遅角)させたいクランク角度になります。「+2度」の入力値の場合、ノーマルの今の点火時期よりクランク角度が上死点から見て「2度早く」点火するという意味です。通常低回転での進角は、パワーダウンの原因になりがちですが、例えば6000回転以上でアクセル開度60%以上で2度進角等の変更が簡単に行えます。
「プロモード」はフルコン同様に点火MAPを1から製作します。入力した点火時期がそのまま実行されます。入力値は、点火させたいクランクの上死点前角度になります。「10度」の入力値の場合、クランク角度が上死点から見て「10度前の時」点火するという意味です。ボアアップとストロークも変更したようなハードチューニング車等ノーマル点火MAPをベースと考えにくい場合、フルコン同様に点火MAPを1から設定していくことが出来ます。どのようなオリジナル点火MAPも作る事が出来ますが難易度は高くなります。
上級者向けの機能となります。
デジタル加速ポンプ・加速増量補正機能
本製品はTPS信号を取り込み、アクセル開度とアクセルを開ける速さを監視しています。
アクセルを早く開けた時などは ライダーが素早い加速が欲しいと判断し
、アクセルを開けた瞬間に設定したメイン噴射以外に非同期で加速噴射を行います。レーシングキャブの「加速ポンプ」と同じような働きが設定できます。
また、1工程内でのアクセル開度の変化に従って、燃料を増量する機能も追加されました。
従来の加速ポンプのような1発だけでなく、アクセル開度が変化している時、変化の割合により設定した燃料を増量します。
デジタル出力サービス線
1回転または2回転(設定により変更可)に1パルス5ボルト信号が出力されるサービスコード(ムラサキ線)があります。
市販の多くのデジタルタコメーターなどに対応します。
従来の点火コードに巻きつけるタイプのタコメーター等では巻き方によって不正確な回転数が表示されますが、当出力線を使えば正確な数値が表示されます。その他色々な事に転用可能なサービス線です。