ENIGMA typePリプレイサー機能

ENIGMA type-Pには、ECUによるO2フィードバック補正をキャンセルする機能があります。
O2センサー付きモデルではO2センサーによるフィードバック補正エリア内でサブコンを使って燃料を増/減量しても、フィードバック補正によりある程度元に戻されてしまいます。 O2リプレイサー機能は、インジェクション車のO2フィードバック(クローズドループ)機能を停止し、ECUによるO2センサー信号での燃料補正をカットします。これにより全エンジン回転域/全アクセル開度域での燃料増量/減量に対し、O2センサー補正が入らなくなり、指定した増量/減量が補正されてしまう事なく数値通りの燃量セッティングがエンジン回転全域で行えます。
※O2センサーのフィードバック機能/領域に関しましてはメーカーや車種別に違います。

O2センサー付きモデルではO2センサーを取り外すと、O2信号がECUに入力されなくなる為、アイドリングがメーカーの設定値より上昇し不安定になったり吹き下がりが鈍くなったりFI警告灯が点滅したりと色々な症状がでます。O2リプレイサーを装着するとアイドリングをメーカー設定値近辺に自動で補正します。(メーカーや車種ごとに設定アイドリング回転数は違います。)
また「アイドリング回転微調整機能」を使用することにより、バイクの個体差によるアイドリングの高め/低めを任意に微調整出来ます。
NMAX125やZ125用 Enigma type-Pには、アイドリング回転微調整機能はありません。ENIGMA type-P(FI MONKEY)の場合、バイクのアイドリングに同期させる調整(アイドリング同調)になります。アイドリングが安定しないときに設定を微調整してください。
アイドリング回転微調整/アイドリング同調機能はこちら
擬似信号発振器で「擬似O2センサー信号」を発生してる物と違い、O2リプレイサー機能はエンジン回転数を監視し、アイドリング時などは独自のプログラムにより、毎回計算された擬似信号を発生するため、発振器信号と違い、よりリアルに毎回同じパターンの信号が出ません。
改造されていないノーマル車に取り付けた場合でも、O2センサーからのフィードバック機能を停止しアクセル低開度域のO2センサーフィードバック信号を補正し、パワー/トルク感を向上させます。
ボアアップ車やBIGインジェクター装着車の場合でも、O2リプレイサー機能はアイドリング回転近辺では、独自の機構によりアイドリングを自動で安定させようとします。 しかし、燃料調整マップにより変更された「空燃比」が故意に濃すぎる/または薄すぎる場合は、アイドリング安定化プログラムは働きません。アイドリング回転でもECUのO2補正はカットされますので燃料調整マップで増量/減量した燃料なりの結果になります。(アイドリングが不安定になります。)この場合、アイドリング時の空燃比が常識の範囲内(たとえばノーマル車両等と同じ位の空燃比の意味) に再度セッティングし直せばアイドリングは安定してきます。
注:インジェクターの大きさや燃圧、その他パーツにより、結果は違います。 改造車の場合はケースバイケースとなる場合があり、どんな改造車でもアイドリングを安定させるというものではありません。 あくまでも調整の一助とお考え下さい。

O2リプレイサーは、基本的には純正のO2センサーを取り外しません。

O2センサーフィードバック機能(クローズドループ)について

O2フィードバック範囲は全域ではなく、エンジン回転とアクセル開度により補正がある領域と初めから補正が入らない領域があります。
具体例としてCYGNUS−Xの補正範囲の回転数/アクセル開度は下記の通りです。※バイクにより補正範囲は異なります。

アイドリング〜3000回転まではアクセル開度20%まで(それ以上は補正無し)
3000〜4000回転はアクセル開度30%まで(それ以上は補正無し)
4000〜5000回転はアクセル開度50%まで(それ以上は補正無し)
5000〜7000回転まではアクセル開度65%まで(それ以上は補正無し)
7000回転以上は無し

上記がCYGNUS−Xの場合のクローズドループの範囲です。
この範囲内では、ENIGMA等で増量/減量しても、O2フィードバックにより、ある程度補正され元に戻されてしまいます。 上記以外の領域は最初からフィードバック補正がありません。 つまり、最初からENIGMA等で増量/減量しても補正はかからないエリアです。

O2リプレイサーは補正される領域で増量/減量しても「補正」されて元に戻されてしまわないようにしますが、 基本的には補正機能を停止させてるので、噴射量は今までフィードバックの影響を受けていた数値になります。この為、もともと補正の無かった領域との燃調MAP境界線に空燃比の変化のような感じが出る事があります。こうした現象は空燃比計測機の故障などではなく、こう言う仕組みと言う事を考えてセッティングを進めて下さい。

アイドリング回転微調整

ENIGMA typeP(FI MONKEY,NMAX125,Z125を除く)のみ表示

その他 Enigma設定(ENIGMA typeP(FI MONKEY,NMAX125,Z125を除く)) アイドリング回転微調整

Enigma設定画面アイドリング回転微調整からバイクの個体差によるアイドリングの高め/低めを左右スライドで微調整出来ます。
※必ず画面下ENIGMAへ書込をタップして保存してください。保存しないとデータが反映されません。

アイドリング同調

ENIGMA typeP(FI MONKEY)のみ表示

その他 Enigma設定(ENIGMA typeP(FI MONKEY) アイドリング同調機能

Enigma設定画面アイドリング同調からリプレイサーアイドリング同調を使用して、アイドリング中に燃料が濃くなりすぎたり、薄くなりすぎない位置にスライドバーで調整出来ます。
MONKEYのアイドリング回転数は、ECUによって決められています。そのため、ENIMGA type-Pからアイドリング回転数の上昇/下降を行うことができません。
MONKEY版 ENIGMA type-Pではマニュアル記載のアイドリング回転数でダミーO2センサー出力電圧を制御していますが、実際のバイクとずれてしまい、燃料がどんどん薄くなっていったり、濃くなっていったりしてしまい、アイドリングが停止する場合がございます。この場合、この機能を利用して調整して下さい。
※必ず画面下ENIGMAへ書込をタップして保存してください。保存しないとデータが反映されません。